~超魔王~ヴラド戦記   2008年03月
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ヴラド戦記~刹那の風~ 目次 

2008.03.19 (Wed)
ヴラド戦記~刹那の風~
目次
第一章
1話 金色の刹那
2話 平穏
3話 見舞
4話 瀬梨亜
5話 再開
6話 赤い月
7話 進入
8話 血獄
9話 死
10話 始まり





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【Edit】 |  16:52 |  未分類  | TB(0)  | CM(1) | Top↑

10話 始まり 

2008.03.19 (Wed)
時間にして数秒刹那が目を閉じ経っていた…。

身体は、まだ真っ二つになっていないし痛みもない…


















何も考える隙を与えずに声がする…


「深夜の徘徊…不純異性交友…規定外の寮の外出…これら全部あわせて多目に見ても停学だな。」



刹那は、聞き覚えのある声に目を見開くゴッサムもまた安堵の表情を浮かべ泣き叫ぶ





「会長!」

刹那とゴッサムは、声を合わせそう叫ぶ。

異形がふりかざした大きなハサミは、黒い学生服の男生徒が素手で受け止めている。
会長と呼ばれた女生徒は、ゆっくり髪をかきあげその男生徒に声をかける。

「私の言ったとおりだろ。ここは当たりだ。鏡歌」


鏡歌と呼ばれた男生徒は、面倒くさそうに受け止めている手と逆の手で頭をかき


「綺華さんよー。な~にが当たりだっつの。またヴラドじゃね~し。ねみ~のに来てみたらこんなしょべ~ガキじゃね~か。」



鏡歌と呼ばれた男生徒は、刹那を見てそう言い放つ。


「なんだとこの野郎!」


鏡歌の言葉に刹那は、怒りを現にし怒鳴る。

鏡歌は、それを無視し大バサミの異形に蹴りを入れ怯ませる。

「あーだりぃ。くっそつまんねー。またバーサーカーかよ。」


鏡歌は、素手で異形を殴り続ける。
刹那は、それを黙ってみてるしかない自分に苛立ちを覚えていた。
それを察してか会長と呼ばれた女生徒は、刹那とゴッサムに歩みよる。



「綺華さーん!」


ゴッサムは、歩みよってる生徒会長に泣きながらしがみつく。

彼女と異形と戦っている男生徒は、刹那とゴッサムが通う大聖学園の生徒会員。

特にブラウンの長い髪をした女生徒は恐怖の生徒会長

“御帝 綺華”

彼女の取り締まりで大聖学園の風紀は、保たれていると言っても過言ではない。
だが、生徒内の人気も多く、陰では、女帝、教祖と呼ばれている刹那の大の苦手とする人間の一人だ。



男生徒の方は、最近大聖学園に編入学してきた生徒

“六道恭歌”

常に無愛想で生徒間での交流も少ない。

編入してすぐに綺華の抜擢を受け生徒会員となった。
生徒会出席率は、刹那と良い勝負である。

「刹那、ゴッサム。もう大丈夫だ。君達が、無事でよかった。」


刹那は、まだキョウカと異形の闘いを見つめている。
状況は、常識で考えて進展していないが、綺華と鏡歌には今までの絶望を払拭する
不思議な雰囲気があった。


「刹那…力が、欲しいか?自分で自分を守れる力を。」

綺華の茶色い瞳に刹那は吸い込まれるように見つめていた。


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あとがき


補足っつーかネタばらしとして
次くらいにわかんだけど
つーか前言ったけど
六道 鏡歌はしくすです

しくすすげーいやなやつだなwww
本当はこの回でもっと
綺華をかっこよくしたかったけど文才がなくこの程度でした(;^ω^)

この回は結構修正したけどまぁまぁで一応掲載って感じっす。

今度からできるだけあとがきかきまうs

あーちなみに

みかど あやか
りくどう きょうか
です

キカでもアヤカでも好きなほうで読んでくださいw
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【Edit】 |  10:05 |  ヴラド戦記~刹那の風  | TB(0)  | CM(9) | Top↑

9話 死 

2008.03.18 (Tue)
「よぉ刹那。何してんだ?こんなとこで」




右手に長い日本刀を持ち
傍らには、腐食した異形が粉微塵にされ散らばっている。
そこに居たのは裏戸 直巳であった。




「な、ナオさん!?」

直巳は、微笑むと日本刀の血を払い鞘に納め二人に近づいてくる。


「ここは、危険だぜ。早く帰んな。今だったらやばいって言ってもちょいやばぐれーだしな。」

突如の直巳の登場にゴッサムは安心したのか床に膝をつく
刹那の顔にもさっきまでの険は、消える。

「何言ってんすか!なんなんすかこの状況!何なんだよこれ」

刹那は散り散りになった腐乱の異形を指差し叫ぶ。

直巳は、優しく微笑み

「まぁ色々だろ」

「色々じゃないっすよ!」

直巳は、ドアの方へ歩き振り返り二人を見つめ微笑むと

「兎に角、おまえらは、もう帰った方が良い。まぁ走ればなんとかなるだろ。」

「ナオさんは!?ナオさんも逃げなきゃ!」

直巳は一瞬顔を曇らせまた微笑むと

「俺は、大丈夫だよ。まぁ色々あるし。兎に角行かなきゃいけねーから。じゃあな。」

直巳は、ドアを強く開けると風のように走っていってしまった。

刹那とゴッサムは直巳の背中をしばらく見つめていたが、すぐに我に返る。











「クソ。何なんだよこの状況は!」







苛立つ刹那を見つめ恐怖が、最高潮に達してしまったゴッサムは、涙を浮かべながら言う。

「もう逃げようよ。ナオさんの言うとおりだよ。わかんないけど死にたくないよ!」


恐怖と苛立ちが、最高潮になった刹那は、ゴッサムの言葉に怒りを露にし叫ぶ

「だからついてくるなって言ったじゃねーかよ!俺一人だったら楽だったんだよ!」

刹那の心ない言葉にゴッサムは堰を切らしたように鳴く。


「なんでそんなひどい事言うの!刹那はいつもそうだよ!」

鳴きじゃくるゴッサムをしばらく見ていた刹那は、我に返る


(くそ・・・冷静になんなきゃ・・・冷静に・・・)


だが、刹那に心の余裕を与える間もなくドアは、激しい音と共に粉々に砕け散る。

刹那の中で何かが切れた。

「やってやろうじゃねーか!ふざけんな!こんなとこで死んで溜まるかよ!ゴッサム!後ろに隠れてろ。」

ゴッサムは恐怖で震える足を立たせただ刹那に従い、刹那の後方へ行く。

(武器、武器・・・武器・・・!)

刹那は、本能で動き木でできた椅子の足を持ち異形に殴りかかる。

異形は意外に脆く椅子で殴られた顔面は飛散する。
だが、致命傷には至らず行動は止まらない。

3体の異形に殴りかかる刹那・・・。

(きりがねえ・・・やっぱ逃げるしかねーのか・・・瀬梨亜・・・)

椅子で異形を薙ぎ払い一瞬の隙が生まれた。
刹那はゴッサムの手を引っ張り

異形を蹴り部屋を駆け出す。

階段を一気に駆け上がると



ガシャン・・・ガシャン・・・


「こんどはなんだよ!!!くそ!!」


“それ”は遠くにおり行動は遅いもののはっきりとわかる

絶望を絵に表した異形が、眼前10数メートル先に立っていた。

凶悪な外見、腕には、おそらく刹那達を一瞬で真っ二つにできそうな
大バサミ・・・。

刹那は言葉を失くした


(クールだ・・・今は生きる事だ!クールになれ・・・)

刹那は、迂回し入り口を目指す、途中異形は襲ってきたが
まだ椅子で薙ぎ払える程度でありなんとか過ごせた
だが、後ろから嫌な音とともにあの凶悪なハサミの異形は追いかけてくるのがわかる。

振り返らずに刹那とゴッサムは走る。



出口!!


本来急患用の裏出口から刹那達は、外に出る事ができた・・・


だが・・・


そこは、もはや数える事のできない無数の異形が、蠢いていた・・・。


刹那の中に“死”の文字がうっすらと浮かんできた・・・。

そして後方の扉が激しい音を立て崩れ落ちる。

目の前には、あの大ハサミの異形が立っている。
ゴッサムは涙を浮かべ、死を待つ・・・。もはや恐怖と疲れで走る事さえままならない・・・。


(死ねるかよ!!!こんなところで!!!)

大ハサミが刹那にふりおろされる… 刹那は、生を諦めていなかったが絶望は、無情に襲いかかってくる。ゆっくり目を閉じる…心残りなのが、最後にゴッサムに優しい言葉をかけられなかった事…。 鈍い金属音が弾ける…
【Edit】 |  09:49 |  ヴラド戦記~刹那の風  | TB(0)  | CM(4) | Top↑

8話 血獄 

2008.03.16 (Sun)
病院の中に入り周りを見渡す。

耳が、痛くなる程の静寂と不安を煽る薄暗さ非常電球のみが薄暗くついている。

「まじ気持ち悪いな。」

病院の中も赤い気色の悪い液体がこびりついている。
エレベーターのボタンを押しても反応がない。
おそらくメインの電源が落ちているのであろう。
刹那もゴッサムも危険と恐怖は、感じていたが、瀬李亜の身を案じ震える身体と心を突き動かしていた。

「階段で行くしかねーな。」


おおよそ20m先にある 階段を刹那は、指をさし歩き出した。
階段まで息を殺し二人は、ゆっくりと歩く。

階段までたどり着いた時先に異変に気づいたのは、ゴッサムであった。

「刹那。ちょっと待って!」
「あんだよ。」
「何か聞こえない?」







グシャ…ギリギリ…グシャ…ギリギリ…



何か、例えるならば腐った物が崩れ落ちてそれをひきずっている音。


「何だよ…」

刹那も息を殺し二階の方に意識を向ける…。
二階の方から想像を遥かに絶する物がゆっくりと刹那とゴッサム二人に近づいてくる。











それは、おそらく刹那達が瀬李亜の見舞いに来た時受付にいた女性だった“物”

身体中にあの液体をこびりつかせ顔は、半分腐食し頭蓋骨が、剥き出しになっている。

歩くたびに腐食した肉片が床に垂れ落ちている。

予想を遥かに超えた物に刹那とゴッサムは、一瞬固まる。

数秒後本能が、二人を動かしていた。 声もないまま二人は、走りだした。
だがすぐに非現実的な現実に戻される。入り口周辺にも腐食した身体の異形が、徘徊している。
刹那は、直感的に引き換えしゴッサムの手を引き地下へと走る。

階段を駆け降り周りを見渡すと薄暗くはあるが明かりは、あり、先程の異形は、居ないようだ。
地下は、あの赤い液体もまだ侵食していない。
階段を駆け降りた二人は、辺りを慎重に見渡し ゆっくりと地下を歩く。

どこか隠れる場所…もしくは、外に出られる場所を求め歩く。

ナースステーションの前に差し掛かかり刹那とゴッサムは、顔を見合せる。

中に人の気配がする。

上の階の異変から逃げ延びた人か?この場に居て隠れている人か?

おそらく中にいるのは、異形とは違う人間だ。


気になるのは中から風を裂くようなヒュンっ
という音が継続して聞こえるという所。

決死の覚悟でドアを開ける刹那。ゴッサムは、恐怖に怯える体を奮い立たせ刹那の後に続く。


ドアを開けた瞬間目に入ったのは・・・





【Edit】 |  11:41 |  ヴラド戦記~刹那の風  | TB(0)  | CM(4) | Top↑

7話 進入 

2008.03.13 (Thu)
刹那は、無意識に走っていた。
身体中の感覚が、刹那を後押しする。
恐怖を超えて刹那を突き動かしたのは、本能。 刹那は、無我夢中で走っていた。
病院の近くまで来ると静寂を切り裂き携帯の着信音が鳴り響いた。

「あんだよ。」 ゴッサムであった。

彼女もまた異変を感じてか病院に向かっていた。

「バカ!なんかあからさまにやべーのになんで来たんだよ!」

刹那の後を必死で駆けてきたゴッサムに刹那は怒鳴る。


「だって…刹那が走って行くのが見えたし。それに…」

ゴッサムも瀬李亜を案じてか病院を見上げる。

渋々刹那はゴッサムの同行を許し二人で病院の前に立つ。

「まじなんだよ。これきもいし。」

病院の外観は血のような雫で滴っていた。

刹那は、門にこびりつく雫を指で掬う

「血…?なんだこれ。」


赤い月の光を浴びて赤い雫は奇妙の悪い光をしている。

刹那とゴッサムは、門を飛び越え病院の中へと進入する。

「待て!」


先を行くゴッサムを刹那は呼び止めた。


(この匂い…ガラム…?ナオさんの吸ってる煙草…ナオさんも来てる…?)

刹那は、煙草の匂いを感じふと足下を見る。

煙草の吸殻が十数本おそらく誰かが、この場で数十分…
およそ2~30分しばらくこの場に立ち止まっていた証である。
火がまだ消えずに煙を出している煙草が、それを物語っている。

刹那とゴッサムは、周りに注意を払いながら病院の中へと進入する…
【Edit】 |  17:27 |  ヴラド戦記~刹那の風  | TB(0)  | CM(3) | Top↑

6話 赤い月 

2008.03.11 (Tue)
病院を出た殺那とゴッサムは、真っ直ぐに寮へと向かう。

大聖学園は、男子寮と女子寮があり同じ敷地内に存在し

瀬李亜が、入院する聖逢大学病院からも差ほど離れていない。



殺那は、自分の部屋に戻るとすぐにベッドに横たわった。

なんだか今日は、いつも以上に疲れた。横たわりすぐに眠りについた。
最近では、珍しい事だ。



静かな夜…殺那は、泥のように深い眠りに落ちる。

だが今日も殺那の睡眠を妨げるあの悪夢が、始まる。



ゴーンと頭を叩くような激しい金属音が三回程鳴り響いた。





(またかよ。)




まだ耳障りな金属音は、やまない。


それどころか鮮明に聞こえてくる。




(鐘の音?)



次の瞬間殺那は、身体を起こす。

まだ鐘の音は、鳴り響いている。


「なんだよ。くっそ。夢じゃねぇ…」

いつもの悪夢であれば鐘の音は、三回。その後に戦場の風景が、現れる。

その戦場に置いて殺那は、兵士として異形の怪物達と戦っていた。

血の匂いや汗の匂い…友が殺されていく悲しみ。
それが全て本当の事のように感情が、目覚めた殺那を襲う。

だが今回は、違う。

殺那は、紛れもなく目を覚ましていた。
鳴り止まない鐘の音。殺那は、自然と窓の外に目を向ける。

そこから見えたのは、いつもと同じ灰色の空でも、深夜の包まれた闇でもなかった。

「な、なんだよ。まじ。なんだ!アレ!!」



窓の外には、赤い月。そしてまるで血のような赤い涙を落としている。

光の加減?とも殺那は、考えたが、そんな生易しい者ではない。

赤い月が泣いている。そして赤い涙が落ちる先は・・・

聖逢大学病院 ・・・。

刹那の本能が叫んでいた。





「瀬梨亜!!!」
【Edit】 |  08:21 |  ヴラド戦記~刹那の風  | TB(0)  | CM(2) | Top↑

5話 再開 

2008.03.08 (Sat)
病室を出た殺那は、階段で二階に下がり自動販売機を探す。


「殺那」



自動販売機の前に立つ殺那に青年が話し掛けてきた。

殺那は、懐かしいその声に振り返らずに自動販売機から出たジュースを手にとり答える。


「久しぶりっすね。ナオさん。」

殺那にそう呼ばれた青年は、薄い唇で笑みを浮かべ続けて話す。


「相変わらずそうだな。」

殺那は、ようやく振り返る。

「ナオさんも全然変わんねーじゃん。1年振りかな。何してたの。」


ナオと呼ばれた青年は、自動販売機の前に置いてあるベンチに座る。

「まぁ色々とね。」
「相変わらず、まぁ色々なんすね。」

この青年の名前は、裏戸 直巳

殺那は直巳と一番荒れていた頃に出会った。
心が暗く荒んでいた刹那は、直巳の持つ不思議な雰囲気に心を解された。
直巳も刹那に共感しそれからしばらく行動を共にした。
それからというもの刹那は、唯一自分を出せる存在として直巳を慕っていた。


「殺那。お前ちょっと時間あるか?」

「う~ん。ちょっと見舞いに来てて、あの二年の来見って子の。ナオさん覚えてる?」

直巳は、笑顔を浮かべ答える。

「ああ、覚えてるよ。まだ入院してるんだよな。」

直巳そう言い少しうつむいた後に刹那をじっと見つめる。

「な、なんだよ。ナオさん。」

「いーや。なんでもねぇ。」

直巳はベンチを立ち上がり歩き出す。刹那は直巳の背中を見つめる。

「ナオさん。今度はどこ行くんだい?」

直巳は、振り返り笑うと

「刹那、最近の空はどうだい?」

「どうだって・・・相変わらず灰色だし。毎日つまんねーよ。」

直巳は、また微笑む

「確かにつまんねーよな。でも思うんだ。」

直巳は、窓から見える空を見上げた後刹那をしばらく見つめ

「何かおもしろい事がおきそうだとは思わないか?こんな暗い灰色の空は。」

「うーん。わかんねーよ」

直巳は微笑みながら俯く

「またな。刹那。近いうちにまた会おう。じゃあな。」

直巳は、そう言ってその場を立ち去っていった。

「いつもわけわかんねー事いって勝手にどっか行っちゃうんだからな~。」

刹那は、自動販売機から出たジュースを手に取ると
瀬吏亜の病室へと、戻っていった。
【Edit】 |  10:18 |  ヴラド戦記~刹那の風  | TB(0)  | CM(0) | Top↑

4話 瀬梨亜 

2008.03.05 (Wed)
【聖逢大学病院 】


「あの、見舞いに来たんですけど」

病院に入った殺那は、うけつけスタッフに無愛想にそう言った。置かれた大学ノートに見舞い客としての宗を記入し殺那とゴッサムは、エレベーターに向かう。

「三階だっけ?いつきても病院の匂いって嫌い。」

殺那は、ゴッサムにそう呟いた。ゴッサムは、入院している同級生を案じ笑顔を曇らせていた。

三階に付き同級生が入院している三百四号室の前に来た。
中から声がするのを気にしながら殺那は、少しドアを開く。

「来見さん。そんな事言っちゃダメですよ。君の体調は、日に日に良くなってるんだから。」

来見と呼ばれた少女は、病室のベッドに半身を立てた状態で医師と思われる男性の言葉を無表情で聞いている。ドアの近くに居る殺那達に気付いた医師は

「一番の薬が、来たね。それじゃ私は、行きます。何かあったら呼んで下さい。」

殺那とゴッサムに医師は軽く会釈をし病室を去る。


「よぉ。久しぶり」

殺那は、ベッドの上の少女に照れくさそうに挨拶をする。無表情だった少女の顔が、笑顔に変わる。

「殺那くんとゴッサムちゃん。来てくれたんだ。」

少女の笑顔を見て安心した殺那とゴッサムは顔を合わせてほっとする。

「瀬李亜ちゃんやっほーほんとはね~会長も来る予定だったんだよ~」

「会長もー?どうせ殺那くんが、置いて行っちゃたんでしょ~」

瀬李亜は、殺那を見ながらそう笑う

「え、なんでわかるんだよ!」

ゴッサムと瀬李亜は、照れくさそうにそう言う殺那を見て笑う。
しばらくの談笑の後


「ちっと喉乾いたし。瀬李亜何か飲むか?」
「じゃお茶」
「あいよ」

そう言いながら病室を出ようとする殺那に

「ちっとちっと~なんで私には聞かないの~!」

むくれるゴッサムに殺那は笑い






「だってどうせおまえファンタオレンジだろ。」

そう呟き笑い病室を後にする。
【Edit】 |  10:33 |  ヴラド戦記~刹那の風  | TB(0)  | CM(3) | Top↑

3話 見舞 

2008.03.04 (Tue)
「もういいよ。ゴッサム。行っちゃおうよ。」

「えええ!会長置いていったらまたお仕置きだ~って言われるよ」

「なんだよ。そりゃ。ドクロべ~かよ…。」

殺那とゴッサムは校門にいた。

級友の見舞いのため病院に向かわなくては行けないのだが、生徒会長がまだ現れない。

殺那は、大の苦手である生徒会長を待つのに苛立ちを感じていた。

殺那は一年の頃生徒会員に推薦された。

当時から殺那の生活態度は、ずさんな物であったが、トップクラスの成績と現生徒会長の熱い推薦により抜擢された。

生徒会員と言っても名ばかりで殺那は、ほぼ活動を無視していた。


「もういいし。とりあえずメール送っとくから行こうぜ。」

殺那は、そう言うと一人ですたすたと歩きだす。


「も~う待ってよ~」

後からゴッサムも駆けていく。
【Edit】 |  09:18 |  ヴラド戦記~刹那の風  | TB(0)  | CM(0) | Top↑

2話 平穏 

2008.03.01 (Sat)
「やぁ不良少年!またさぼり?」



静かな殺那の聖域にこだまする声。声の主はよく知った者。

目線をそちらにやらず身体は寝転がったまま殺那はいつもどおり答える。

「うるせぇ。」

声の主は殺那に近づいてくる。

「112回め~」

寝そべった殺那の隣に座った声の主を刹那は、無視し続ける。


声の主はゴッサム・デント・C
殺那と同じクラスの女生徒で生粋のドイツ人。
だが彼女は日本で生まれ育ったため饒舌に日本語を使う。
殺那に言わせるとそのアンバランスが腹立だしい。らしい。


「覚えてないし。眠いし。ほっといてくれ。」

「も~う。今日は、お見舞い行く日じゃん。」


殺那は、ゴッサムのその言葉を聞き思い出したかのように立ち上がる。

「そうだったな。可哀想だしね。」


ゴッサムも立ち上がる

「生徒会長も来るらしいよ~」

殺那は眉をひそめ




「げ、まじかだりぃ」
【Edit】 |  09:03 |  ヴラド戦記~刹那の風  | TB(0)  | CM(1) | Top↑
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